第111話 法華クラブ仙台の朝食バイキングで宮城名産の料理に舌鼓を打つ
解説
旅の醍醐味の1つとして忘れてはいけないのが、ホテルの朝食ですよね。
東○インのおにぎりも悪くはないけど、せっかくならその土地ならではのご飯を食べたいところ。
数年前に泊まった北海道の旭川グランドホテルはいくらが食べ放題で最高でした…!
とは言っても、実際普段からそこまで良いホテルに泊まれるわけではありません。
むしろ手頃な価格帯でなおかつ美味しい朝ごはんが出てくるコスパ最高のビジネスホテルに魅力を感じます。
そういう意味では、法華クラブ仙台はとてもおすすめです。
法華クラブ仙台は建物も古く、仙台駅からもちょっとだけ離れているので、駅前の綺麗なホテルよりも便利とは言えないかもしれません。
ただ朝食のことを考えるとどうしてもここに泊まってしまうのです。
漫画の中でクラゲくんはカレーしか食べていませんでしたが、実際はもっといろいろなメニューがあります。
仙台名物の「笹かまぼこ」や、宮城県名物の「いも煮汁」、「牛タンのそぼろ煮」なんかも食べられるので全く飽きません。
お米やサラダで使っている野菜にもこだわっています。地元産を使っているところは素晴らしいです。
ぼくは「愛」と「平和」の次に「地産地消」という言葉が好きなので、法華クラブの朝食バイキングにはリスペクトを禁じ得ません。
もちろん牛タンカレーも美味しいですよ!
ぼくは普段朝ごはんを全く食べないクラゲですけど、仙台に行った時は朝カレーしてますからね!!
もう親の仇のように食べます。
なぜそこまでぼくが牛タンカレーに魅了されるのか?
言ってしまえば、これはもはやただの朝食ではありません。
例えるならそう、空腹時に愛犬と見るルーベンスの絵画のような…
これは1つの芸術なのです。
考えてみてください。
ボンカレーはどう作ってもうまいように、牛タンはカレーに入れずとも美味しいのです。
厚切りの牛タンをテールスープと麦ご飯で頂く。これが間違いなく黄金比。
なのに牛タンカレーはあろうことか、牛タン本来の旨味を損なうリスクがあるのにもかかわらずスパイスの効いたカレーの中へ…
入れてしまったら最後、全てはカレーに上書きされてしまう。
にもかかわらず…入れずにはいられない、牛タンを…カレーの中に…!
これは神の悪戯か、それとも悪魔の罠か。
ああなんて恐ろしいことでありましょうか。
牛タンをカレーと一緒にコトコトと…
こわい。私は人間がこわいです。
太陽に近づきすぎると蝋で固めた翼は溶けてしまうのに…
しかし…ふと我に帰り気付きます。
自身の中に生まれている1つの感情…
「牛タンカレーが食べたい…」
この気持ちには戸惑いを隠せません。
私の中の悪魔は、いつのまにかスプーンを片手にワルツを踊っています…とても小気味良いリズムで…!
それに合わせて揺れ動くアンビバレンスな感情…!
コトコトと煮込まれていく牛タン…!
その先に見える微かな光は、果たして希望と呼べるのでしょうか……
私が開けてしまったパンドラの箱の奥底にはいったい……